水 ― すべての動物にとって最も重要な要素
無味・無臭・透明な液体でありながら、猫を含むすべての生命にとって欠かせない存在です。夏の暑さが続く季節、私たちは猫の飼い主の皆さんに常に新鮮な水を用意すること、そして愛猫がこの貴重な水分に十分アクセスできるようにすることを改めて呼びかけます。もちろん暑い日には必要な水分量が増加しますが、それは季節限定の話ではありません。猫が十分な水を摂取できるようにすることは、一年中通して重要な課題です。
水はどこから摂取するのか？
猫は砂漠での進化の過程で喉の渇きをあまり感じない体質となり、そのため食事から水分を多く摂る必要があります。猫にウェットフードを与えることで、1日の水分の大半を食事から摂取することができます。反対にドライフードだけの食事は、慢性的な脱水症状を引き起こす可能性があります。暑い日にウェットフードを与えることは、愛猫のために役立つだけでなく、寿命や生活の質にとっても極めて重要です。糖尿病、肥満、尿路障害、腎疾患など、猫の多くの病気は、水分不足と低タンパク・高炭水化物の食事が直接の原因であることが知られています。
猫はどれくらい水を飲むべき？
猫は1日あたり体重1kgにつき約60mlの水を飲むのが理想とされています。例えば4kgの猫なら、約240mlの水が必要です。この量が確保されてはじめて、体の機能が正常に働きます。実際に飲む水の量は、食事の内容に大きく左右されます。
- ウェットフードには70〜80％の水分が含まれており、
- ドライフードにはわずか7〜10％しか含まれていません。
- つまり、ウェットフードを与えることで、猫の必要な水分の多くをカバーすることが可能です。
- 喉の渇きをあまり感じず、ドライフードだけを与える食事は、結果として慢性的な脱水状態を引き起こし、多くの深刻な健康問題を招く恐れがあります。
水分補給と脱水
水分補給とは、電解質・ミネラル・水分のバランスが整っており、体のすべての臓器が正常に機能できる状態を指します。脱水の原因には遺伝的要因や水の味の悪さなどもありますが、最も一般的な原因は食事中の水分不足です。水分が足りないと、慢性脱水となり、体に深刻な悪影響を及ぼします。
猫の脱水症状のサイン：
- 乾いてベタつく歯茎
- 活力の低下、無気力、元気がない
- 食欲の減退
- 皮膚の弾力がなくなる
- 目が落ちくぼむ
- ハァハァと息をする、心拍数が上がる
猫にたっぷりの飲み水を常に用意しておくことが非常に重要です。
猫が水を十分に摂っているかどうかを知るには？
複数の猫や他の動物と一緒に生活している場合、どれくらい水を飲んでいるか正確に測るのは難しいかもしれませんが、次のような変化に注意することで水分関連の健康問題に気づくことができます：
- 水皿から何度も頻繁に水を飲む
- シャワーや池など、普段とは違う場所から水を飲み始める（ただし、もともとそういう習慣がある猫なら問題はありませんが、水を飲む場所が急に変わった場合は要注意）
- 排尿回数の増加
- 急激な食欲の変化
- 嘔吐や下痢
こうした変化に気づいた頃にはすでに遅く、長期間の水分不足が慢性疾患を引き起こしている可能性があります。症状が出るのを待つのではなく、早めに予防することが重要です。水の重要性は、以下の4つの疾患と水分摂取量の増加が関連していることからも明らかです：
- 慢性腎疾患
- 糖尿病
- 甲状腺機能亢進症
- 尿路疾患
水分摂取を促すには？
慢性脱水やその関連疾患を予防するためには、猫がいつでも水にアクセスできるようにすることが非常に大切です。そして常に新鮮な水を与えることを忘れずに。水は1日2回以上、理想的には朝と夜に交換しましょう。
特に高齢の猫は喉の渇きを感じにくく、脱水しやすい上に、他の健康上の問題も抱えている場合があるため、より多くの水分が必要になります。
水をあまり飲まない場合は、以下のような便利なアイテムを使って、猫が楽しく水を飲めるよう工夫してみましょう：
- 循環式給水機（ウォーターファウンテン）：流れる水が好きな猫におすすめです。これは野生の本能で「湧き水」から水を飲んでいた記憶に起因する可能性もあります。
- 水皿の素材を変更：プラスチックの皿は臭いが気になることがあるので、ガラスや陶器の皿に変更すると飲みやすくなります。
また、多くの国の研究で、水道水にはホルモン剤、抗生物質、その他の薬物が含まれている場合があることが分かっています。これは浄水場で完全に取り除かれていない可能性があるため、浄水器を使った水やボトルウォーターの使用が推奨されます。
ウェットフードの利点
ウェットフードはその名の通り、水分バランスの面でドライフードよりも優れています。ドライフードは管理が簡単という利点がありますが、質の良いウェットフードを与えることで、基本的な水分補給に加え、ビタミン・ミネラル・電解質のバランスも保たれ、病気の予防や寿命の延長に寄与します。さらに、ウェットフードは猫の自然な捕食スタイルに近い食事です。暑い夏の日でも食事が乾燥しないよう、少量をこまめに与えるのが理想的です。
ドライフードは見た目は長持ちしますが、最も大切な栄養素である水分が含まれていません。そして暑い日こそ、その水分が最も必要なのです。
一部では、ドライフードが歯の健康に良いと言われることもありますが、実際には確かな根拠はありません。3coty®では、愛猫の歯の健康をサポートするためにスピルリナを配合したフードを開発しました。
私たち3coty®は、猫にはウェットフード中心の食事が最適だと考えています。缶入りのウェットフードを製造することで、私たちの製品は自然で、完全かつバランスの取れた栄養を提供するだけでなく、脱水を防ぐための十分な水分も含んでいます。缶の中の水分はゼリーまたはブイヨンの形で含まれており、暑い日にはゼリーが液状に変わることもありますが、それは人工の増粘剤を一切使用していない自然な証拠です。
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